2013年10月14日月曜日

「運」とは何か? (「絶対ブレない「軸」のつくり方」南壮一郎)

「運」て何なのでしょう?

運がある/ない、運が良い、とかたまに話があがるのだけど、一体、「運」とは何なのだろう?そんな話を書いているのは、こんな記事を読んだから。

よく「南さんて運がいいですね」と言われますが、僕はあまり運を信じていません。仮にそんな運のようなものが人生や仕事にあったとしても、そんな非効率な前進を待つよりも、チャンスや機会を自らの行動で掴み取った方が早いです。ちなみに、自分の想像を超える何かが起きて欲しいなら、普段の自分の行動パターンと違うことを仕掛け続けたら、普通に起こると思います。

ビズリーチの南壮一郎さんのコメント記事。なかなか真理だと思います。

自分が期待していることを早期に叶えられたとき、運が良いと思うのかもしれません。例えば、宝くじで2億円があたった時、運が良いと思われる。例えば、会社を立ち上げて、1-2年程度で軌道に乗って、採用がどんどん増えていくような状態になった時なども。

しかし、本当に「運」と言えるのは、宝くじに当たることくらいかな、と思います。考えるに、自分がコントローラブルな範囲が僅少な中で、期待にミートできた時だけ、本当に運が良いと言えるのかな、と思います。

他のケースでは、コントローラブルな範囲が少ないと思っていても、実はコントローラブルな範囲は結構あって、その範囲内で頑張り続ける人は、期待にミートできる確率が上がっていく、ということなのかな、と思います。

南壮一郎さんは、どんどん行動し続けて、コントローラブルな範囲を拡げ続けていった。行動する中で得られる情報を活かし続けて、そして行動し続けて、成功にアドレスし続けた。人の10倍は頑張っているでしょう。しかし、その頑張りの一部しか見えない人にとっては、南壮一郎さんは「運」が良い人に見えてしまうのかもしれません。

結局、「運」はあるとかないとか、良いとか悪いとか、ではなくて、自分が「運」を引き寄せるための行動をし続けることができたかできなかったか、という捉え方になるのかな、と思います。

2013年9月9日月曜日

エグゼクティブと新書 (「聞く力」阿川佐和子)

※タイトルにある本とは前々関係のないお話。

私が大学生の頃。とある電機・エンターテイメント会社でインターンシップをしていて、とあるサービスのマーケティングを考えていた。ターゲットセグメントになりきって、どのようなサービスであればうれしいのか、を学生なりに必死に考えていたのだけど、学生であり、ムダな知識がなかったせいか、カスタマーセントリックな本質的なアプローチをしていたかもしれない、とか回想しちゃったりする。

その時、とある方にヒアリングに行った。日本で最も権威のある高級ホテルの役員をされていた方で、色々なコネクションをつたって、彼にアプローチしたのでした。色々なお話をしたのだけど、脱線してお話された内容が、ひっかかった(サービスとは全く関係がないのだけど)。

彼は、新書を読みなさい、と仰っていた。彼は、毎日、会社の行き帰りでは、新書を読んでいる、と。逆に、新書以外は何も持たずに、新書だけを持って、通勤しているとのこと。毎日通勤の時に読んでいると、当然だが、色々な領域の新書を読む。新書は、色々な業界の色々なテーマの本があるので、色々な知識が入ってきて、知見が広がる。高級ホテルゆえ、日本だけでなく、様々な国の要職の方々と会話をする機会に、とても役に立つというお話だった。

新書なのがミソ。なのだと思う。新書は、素人にもわかり易いエントリーなお話が多い。全体像はわかりやすくて、基本的な内容に加えて、最新のトピックス等にも触れられていて、ポイントを掴みやすい。新書を沢山読むことで、知識の広がりを期待することができるわけですね。知識が広がれば、誰かに会った時に、相手に興味を持つことができるチャンスが増える。基本的な知識があるので、相手との話の基盤ができていて、適切な質問をすることで、内容を深堀することも可能だろう。そんな効用を話していたような、話していないような。

本を読む。では、何を読むか?興味がある領域について深堀する本を読むのも良いと思うけど、新書を読むのも良いかな。そんなお話でした。

2013年8月25日日曜日

ムダをなくすよ、渋滞学(「シゴトの渋滞学」西成 活裕)

結構前のことだが、日経ビジネスの人物特集で、「渋滞学」について研究している東大教授がいた。航空宇宙学か何かを元々研究していたが、最終的に行き着いたのが、渋滞学とのことで、年間10兆円以上の社会価値損失を生んでいる交通領域の課題を解決しようとしているという話であったと記憶している。

で、最近、本屋で目に入ったのが、こちら。渋滞の現象とその要因や解決のアプローチは、交通に限った話ではなく、個人個人の仕事であり、会社や経営にも応用が利くよ、という話。なんでも東大の改革に関しても、渋滞学の観点からアプローチをしているとのこと。



渋滞学の流れで出てくるのが、トヨタのカンバン方式。この周辺の話は、ムラ、ムリ、ムダ、をなくせ、という話とか、それなりに知っていると思っていたのだが、どうも明確に理解していなかった模様。
  • ムラがあるからムリをする。ムリをするからムダになる
ムラとムリとムダに関する腑に落ちる関係性。だから、ムラをなくすような標準的なプロセスや行動習慣を磨いて時間の過ごし方とアウトプットのベースラインを上ることで、ムリをなくせて重要なんだね、という、なんだか色々が繋がった感があったり。

また、渋滞学のキーポイント二つが、なかなか良いと思った。
  • 未来を予測しておくこと
  • かならず予定を踏まえて進めること
自動車の運転が上手なドライバーは、結構先の車までの状況を見た上で、アクセルやブレーキを踏むため、運転のペースは安定していて、渋滞は起きにくい。

他方で、仕事でも、先を見据えて計画的(この部分は、他に数点参考になるトピックスがありました)に仕事をこなすことで、余計なブレーキやアクセルがなく、周囲も含めて、安定した仕事、アウトプットを出すことにつながるよね、という話。

本書は、基本的には、渋滞学を軸とした話にしようとしているが、スピンオフ的に、筆者の仕事観や行動習慣等がポロポロ展開されていて、参考になる点も多かったですね。

2013年8月18日日曜日

基本を知らんやつは何もできねーんだ (「世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか?」戸塚隆将)

著者は、新卒でゴールドマンサックス、その後自費留学でハーバードビジネススクール、卒業後マッキンゼーで経験を積み、今は独立してコンサルティング会社を経営している方。

投資銀行、経営コンサルティングファーム、MBAのトップを全てゲットしている方はなかなかいないと思うので、経歴的に超エリートと言えるでしょう。そんな彼が、過去色々な優秀な方々と一緒に仕事やスタディをする中で、学んだ仕事や処世の「基本」をまとめたのが本書となります。

「基本」。私は、30歳過ぎまで、この「基本」を全く認識してこなかったですね。正確に言うと、「基本」を「基本」と認識していなかった節があります。スラムダンクが好きで、首題は赤木の言葉の加工引用ですが、そんな印象的なセリフを楽しみながらも、基本をちゃんと認識して、対峙していなかったと思います。

しかし、何かの能力をちゃんと身につけたいと考えたとき、「基本」を深いレベルまで習得することの必要性に行き着くことに気づいたのが30歳をすぎた位でしょうか。結局、全ては、「基本」が何かの状況によって変わったものでしかないということ。で、何かの状況に応じて変えるには、「思考」することが必要。つまり、「基本」と「思考」の二つの要素を身につけることが大事なのかな、と考えています。

さて、これは閑話でして、本書は、結構テクニカルな項目が沢山詰まっていて、本を読んでみて、各人が、気に入った項目を取り入れていけば良いのかな、と思います。この本でいう「基本」とは、ビジネスにおける行動原理の文脈における「基本」といえると思います。「基本」を忠実に継続的に実践していけば、ビジネスを構成する各要素のパフォーマンスのベースラインを上げられるし、結果、周囲からの信頼関係も深まり、ポジティブなループを創り、たどることができるのかなと思います。



では、何を継続的に実践する「基本」とするか?詳しくは本書をご一読し、自分なりに、その意味合いを咀嚼し取り入れればと思いますが、私目線で、気になった項目について、本書の内容を伺い知って頂く意味でも、加工引用しておきますので、ご参考下さい。
  • 初対面の相手とは、挨拶の過程で3回は相手の名前を呼んで憶える。人の名前を憶えることは、相手の心象効果も含めて重要な要素
  • 引き受けた仕事はその場で5分間だけやる。状況を明確に認識している間に取りかかり、8割方の見通しを付ける。仮に不明なことがあっても、直後だから、聞きやすい面も有り
  • メールは朝一にはしない。移動中や午後の生産性の低い時間帯にする。時間当たりのパフォーマンス密度は異なるので、タスクと時間帯の紐付けを最適化する
  • 日曜夜には、週末に楽しんだことを振り返り、月曜に備える。遊んだから頑張る、ということを明確に意識して、月曜にのぞむ
  • 資料の細部にこだわる、手元に残るのは発言ではなく資料。タスクがマルチかつパラレルに沢山走ると資料への力の掛け方も考えてしまうが、完璧な資料作成を図るべき

2013年8月16日金曜日

合理とケチの間に。 (「世界の日本人妻は見た」TBS)

テレビ番組「世界の日本人妻は見た」でオランダ人に嫁いだ方の話が特集されていて、彼女のオランダでの生活のトピックスが幾つか取り上げられていた。その一つが、オランダ人はケチ、という話。これがかなり面白かった。ケチのエピソードとしてあったのが、例えば、こちら。
  • 年間5円の消費電力を節約するために、家電購入に何日もかける
  • 朝のパンの具は一種類。二種類以上使うと怒られる
  • 日中は家中の電気を消して回る
  • トイレットペーパーの一回当たり使用量が超短い。そもそも市販のトイレットペーパーの幅は日本製比較で狭く、一区画も短い
などなど。非常に興味深い内容であった。収録会場にいたオランダ人の肩身の狭いっていったらなかった。常に苦笑いっていうw

しかし、このように日々倹約につとめて捻出したお金は、バカンスに行って太っ腹に使ったり、献金に使ったり(一人当たり献金額が世界一)で、有効活用されているようだ。ただのケチではなく、合理的なのだ。

個人的には、倹約、つまりは、無駄を排除した合理的な毎日を過ごすことには大賛成だし、志向している。しかし、あくまでテレビで特集されていた内容は、度を超しているな、と思った。前にSLAについて記載したが、無駄を排除するために極度に時間を費やしたりすることは、その費やした時間こそ無駄になったりするので、バランスが必要だな、と思うわけですね。

ちなみに、ドイツも、倹約文化なのですよね。倹約が身に付いている国民性というのは、根が真面目で、着実できめ細かいパフォーマンスを出す様に思えたりする。実際、GDPは高い。思い返せば、日本も、倹約文化があったのだが、最近は見る影もない様に思うのは気のせいだろうか。これまた常にパフォーマンスが高い、トヨタ等の愛知企業や県民くらいにはまだ残っているが。

ということで、倹約、というキーワードから、色々考えられますなぁ。まあ、何にせよ、私は倹約を是とする、というか、無駄を排除して、日々を過ごそうという思いを強くした次第でございます。

2013年8月13日火曜日

毎日「捨てる」 (「佐藤可士和の超整理術」佐藤可士和)

更に生産性を上げたいな、と課題意識があるわけですね。そういった時に、「整理」というのが一つの打ち手として、久し振りにでてきたわけです。

外資企業に勤めていた時は、先述の通り、生産性向上の鬼のような会社だったので、結構「整理」していました。労働裁量制でフリーアドレスだったので、仕事の荷物は最小限で、紙も持たないで全てPCで完結するオペレーション。

このオペレーションは身体に染み付いて、他の会社で働いても、仕事道具はほとんど持たなくなりました。私の机の上には何もない、みたいな。机の中には、一応書類やらの資料が入っているのですが、野口悠紀雄氏の超仕事法に倣って、上からどんどん置いていって、しばらくしたら下の方から捨てていく流れ。机の中もほとんどモノがない。

ということで、会社の机周りは良いのですが、家の中や他のシーンでも、もっと「整理」をしたいと思うわけですね。
  • 何かを探す時間というのは、それ自体無駄だし、その前後の行動との接続の必要が生まれる観点からも無駄だし、何かを探すことをゼロナイズしたい
  • そもそも、いらないモノがあることは、空間を無駄に圧迫するし、自分の視界に入って、目に入ったモノを基点に思考が始まることでも無駄が生じる
ということで、無駄のない空間と思考のために、「整理」をしたいな、と。

色々と、「整理」の方法はあると思います。基本的に、タイトルにもいれている「佐藤可士和の超整理術」は空間や情報や思考を整理するという観点で、とても良書。tips的な整理方法もあるけれども、上位には、コンサル的な思考フレームワークがあって、レベルが高い。この本をちゃんと理解して実践に落とし込むことができると、相当パフォーマンスがあがるでしょう。情報や思考の整理については、レベルが高いので、日々の鍛錬が必要ですが。


そんな閑話もありつつ、最近私が習慣的にやり出したのは、「捨てる」ことですね。捨てる技術とか色々本が出ている様な気がしますが、それらの本は全く読まないで、「捨てる」ことを毎朝・夜のタスクに盛り込んでいます。

しばらく前から思うのは、普通に生活をしていると、モノが増えていく。油断するとどんどん増えていく。で、いつの間にか部屋はある程度圧迫され、モノを見てみれば、あれ、これってなんだっけ?と。そういうの、なくしたい。無駄でしかないから。

毎日、意識的に、「捨てる」。「捨てる」ことを考えると、その前後では、「整理」も考えている。また、「捨てる」という出口を考えていると、何かを「買う」という入り口のエントリーマネジメントも考えるようになる。「捨てる」って、生活を清流化する基点となるアクションだな、と試行してみる中で、とても思ったという話。

2013年7月28日日曜日

生産性向上、再び (「ハーバード式「超」効率仕事術」ロバート・C・ポーゼン)

私は「忙しい」という言葉を基本的に使わないのですが、最近めっきり「忙しい」ですわ。この「忙しい」という状態は、外部的な要因もあれば、内部的な要因もあるわけですが、外部的な要因の解決には限界があるので、内部的な要因に目を向ける必要があるのは言うまでもありません。で、この本を手にとったわけですが、手に取る前だか後だかに、自分の仕事の仕方について、振り返って少し考えてみました。

とある外資企業に勤めていたとき、当該企業は生産性向上のソリューションが一つの大きなサービスだったこともあり、会社自体が生産性向上の鬼でした。ツールも業務プロセスも、マネジメントも。私は、その生産性を高める、ということが身体に染み付いたわけですが、生産性だけでは、自分が考える新しい価値を創造することは難しいと思ったものです。

違う会社で働いていたとき、考え抜くことを重視する巨大企業の中枢の企画集団と1年半近く仕事をしていた間。この間は、考え抜くことが仕事でした。生産性は最低限担保するものの、優秀なプロジェクトメンバーよりも考え抜いて、企画のアウトプットを出すことが仕事で、多面的に何次元もの軸で考え抜いて、一つの解を出して行くことが必要でした。でないと、そこにいる意味がないので。脂の乗った年代の選りすぐりの方々と、毎日一緒に仕事をしていた時間はとても貴重でした。

結果、考え抜く、という姿勢が基本としてあって、自分の存在価値は、決まったことを着実に迅速にやっていくことよりも、新しいことを考えていくことにあると考えている点があります。で、ここで気をつけないと行けないのは、考え抜くということには結構時間がかかるということです。及第点として、70点をとるには、10分で済むかもしれないが、100点ないし、95点等の高得点をとるためには、60分かかるかもしれない、ということ。Service Level Agreementの設定の際に出てくる、時間=コストとService Levelに近いかもしれません。

だから、全てにおいて、考え抜くと時間がとてもかかってしまうわけです。だから、考え抜く対象を選んでから、考えないといけない。これは、当たり前の様でいて、個人的には、運用していくために、Try and Errorが必要と思います。考え抜く必要がない仕事って、あるかな?と思うわけです。どんな仕事も、考えていくと、もっと良い仕事のやり方がみつかったり、より広義の仕事に変化して、より価値が高まったりするわけで。仕事とは、自分から創るものであり、自分の周りに存在するモノ・コトは全て仕事になりうる状態に身を置いている、というのが基本。そして、人と関わって行く中で、自分が考えることで提供できる価値というのは日々の業務の中で無数に存在して、出会うものなのかな、と実感値としてもあるわけです。そん中で、やはり、自分の中で、対象に対する重み付けが必要になってくるなと思うわけです。

ということで、首題の本の話にやっと繋がりました。著者の略歴はこちら。
  • 資産運用会社フィデリティ・インベストメンツの副会長
  • MFSインベストメント・マネジメント会長
  • ワシントンの法律事務所のパートナー弁護士
  • HBSの上級講師
  • ブルッキングス研究所の上席研究員

で、これらの経歴や実績が、家族とは毎日19時から、一緒に食事の時間を共有しつつ、8時間睡眠をした上での話なのが大きな特徴。猛烈に仕事をする人たちがいて、その中で、家族との時間や睡眠やらなにやらの時間をカットしていたりするのですが、この方は、そういったことを完全に否定しています。

キーとなるのは、冒頭の話に繋がる点で、要は、自分の仕事上の目的や目標を明確にし、目的や目標を達成することに関連する仕事であり情報に限定して仕事をするもので、それ以外のほとんどはカットしていく。超目的的な時間の使い方。とても割り切られた仕事術なわけですね。

そんな考え方が最も重要な点であり、彼の生産性向上の施策は全てその考え方に帰着するのですが、その過程で、Hacks的にテクニックがあったりします。自分なりに、生産性を高める様な工夫は常に図るべきだと思いました。最近、おろそかにしていたかもな、と思い返しました。

自分の目的に即した業務にフォーカスして時間を利用する。考え抜くところは考え抜くし、その中で、生産性を最も向上させるような仕事の仕方の工夫もしていく。書いてみると、シンプルなのですが、磨いても磨いてもな、内容でもありますね、これ。

2013年7月21日日曜日

やりきっているか?(「経営請負人の時代」盛岡康一×南壮一郎)

仕事をしていて大事なコト。仕事中やら昼休みやら飲みの席やらそこかしこででてくる仕事のお話。大事なコト、となると色々なレイヤーとメッシュで話がされるわけだが、こんな話を聞いたことがある人は多いのではないだろうか。
  • できるか、できないか、ではない。やるか、やらないか、が大事
「やらない」と何も始まらない。「できるか」、「できないか」、はやってみないとわからない。そもそも「やらない」と何もわからない。やはり、「やらない」と何も始まらない。「やってみる」と、結構「できたり」する。メッシュの小さなことなら「できる」。でも、「やらない」人が多い。だから、「やった」人が勝つ。「やる」ことが大事。そんな意味合いも含まれている。

でも、やったらできるコト、の範囲も実は限られていて、やったらできる、とは限らない領域があったりする。そんな領域があると認識していない人も多いかもしれない。とことんやってみないと、そんな領域に出くわさない。で、そんな領域の話について、本タイトルの対談で、faceebook日本法人事業開発責任者 盛岡康一と、ビズリーチ代表 南壮一郎はしている。読んでいて、ピンとくる人は少ないかも。そこで書かれている内容をこちらに抜粋(原文)。
  • 南「ビジネスパーソンとしての市場価値を考えている方は多いと思いますが、価値を高めていくにはどうしたら良いとお考えですか?」
  • 盛岡「やりきることです。できる・できないではなく、やりきったか・やりきっていないかだと思います。人は失敗するごとに自分の言葉で語れるようになるから、そのバリエーションが多い人ほど価値が高いのではないでしょうか。教科書に書いてあることを読む人よりも、経験を元に語れる人の方が圧倒的に強い。だから、たとえ失敗したとしてもやりきったほうがいいと思います。」
Strongly agree. やりきる、って大変。厳しい局面があって、それを自分自身がなんとかすると決めて、自分が納得がいく最高水準のアウトプットを目指して、考え抜いて、色々な人をなんとか動かして、結果を出す。その背景には、絶対的な自分事化があって、覚悟がある。

他人事ではなくて自分事。なんとかなると思っている。誰かがやっているのをちょっと口を加えて見て、なんとなく言葉を発して、やったきになって終わる。そういうのではなくて、全体に自分がなんとかするという熱さ。何かの使命感を背負っていて、鬼気迫る感じ。ちょっとテンションが違くて、背後にオーラがうねっている感じ。そんな姿勢を持って仕事にのぞめているか、のぞめていないか。そんな人については、見ていて、違いが明確。やりきる力を持っている人とは、熱く仕事を一緒にしたいと思わせるものを持っている。

最近強く思っている、仕事で大事なコト。それが対談で語られていて、おぉぉ、と思って、取り上げてみました。そんな視点で、自分や周りの人の仕事っぷりを見てみると何か気づきがあるかもしれませんね。

2013年7月20日土曜日

強い者に真っ正面から立ち向かう(「半沢直樹」TBS)

今クールのドラマの中では、TBSの「半沢直樹」が最も面白い。全体ストーリーは、こちらをご覧頂ければと思うが、何が面白いか?を一言で言うと、

強い者に、真っ正面から、堂々と勝負を挑んでいく様が、清々しい

という点に尽きるだろう。主人公の銀行員は、行内の権力闘争の中で、上司のミスを全てなすり付けられる中で、そのミスをチャラにするべく、上下関係が厳しい銀行の中で、本社や上司らと真っ正面から堂々と戦っていく。サラリーマンであるならば、仕方ない、と諦めてしまいがちな局面で、絶対に勝つという意思を持って突き進んでいる所に、感情移入する人は多いでしょう。

日曜21時から、このドラマを放送しているのは、日本のサラリーマンに向けた応援、といった位置付け。月曜から再び営業日が始まるサラリーマンが多い中で、ドラマの主人公の様にとまでは言わないまでも、厳しい局面でも頑張って、という応援メッセージが、このドラマに込められているのであろう。

原作は、直木賞作家の池井戸潤のこちらの本。

 

さてさて、このドラマは面白い。厳しい局面にさらされては、真っ正面から立ち向かい、一矢報いはするのだけど、そうそううまくはいかないのがリアリティ。当然打ちのめされたりするのだが、そこで諦めない姿勢が一貫しているのが主人公であり、このドラマの中心的なエッセンスなわけです。

これまで、二回見てみて思うトコロ。先述の通り面白いのだけど、先の構成がワンパターンになると面白さは半減する。ワンパターンな水戸黄門的な楽しさでも、それはそれで良いのだけどれども、飽きがこない工夫が必要。

ストーリーの根幹には、主人公の幼年期の原体験があり、父親の会社が銀行員の貸し渋り、不良債権回収のあおりで追いつめられ、自殺するという話があり、それが基点となって、主人公がその当該銀行の行員になり、逆に、銀行を変える、自分が思う様な銀行、社会的な役割に変えたいという野心を持っている(原作を読んでいないのだけど)部分がある。

恐らく、父親を自殺に追いやった銀行員が、現在は表裏で銀行を牛耳る常務取締役の香川照之なのだろうが、その香川照之との闘いの距離感や時間感覚の持たせ方が、ドラマをいかに面白くするかのキーファクターなのだろうな、と。ここの創り込み方が要注目ですな。

あと、主人公の堺雅人が良いですね。「リーガルハイ」くらいの時から、型が破れた感がありますな。かつては、にこやかな笑顔とセットで温厚な脇役をしている姿しか記憶にないのだけど、「リーガルハイ」から、役の触れ幅が広がって、実に面白くて魅力的になってます。彼が、この役を演じているのも、このドラマが受け入れられている要因の一つだろう。

2013年7月15日月曜日

Good Designに囲まれた毎日(G型醤油さし)

私の家で使用している醤油さしがこちら。











非常に、ミニマルなデザインで、テーブルの上に置いた時の安定感は半端無いわけですね。こちらの醤油さしが、とある百貨店で入ったお寿司屋さんでも使われていて、ちょっとうれしくなって取り上げてみました。

ミニマルで、機能的で、デザイン的に飽きがこなくて・・・ということで、こちら、Good Design Awardをとられている森正洋氏のデザイン。Good Design Awanrdて、対象テーマは幅広くて、私も電機メーカーに勤めていた時に担当商材が受賞していて、受賞の販促物を作った記憶がありますが、カスタマに対して、少なからずなポジティブなインパクトを与える称号なわけでございます。まあ、私の場合は、買って使ってみた後に気づいたことなのですがね。

デザイン性の高いモノに囲まれて生きていきたいな、と思います。正確に言うと、自分が良いなと思うモノに囲まれて。人生短いので。何か気に食わないモノに囲まれて、時間や空間を過ごすよりも、気に入ったモノに囲まれて、時折目にする瞬間や、囲まれているという空間への認識の積み重ねというのは、人生の質を上げると思うのですよね。

人生の質とは、時間の積み重ねであって、時間の構成要素の中に、身の回りのモノ、の重みというのは結構だったりするのですよね。そんなわけで、自分が気に入ったモノが見つかった時には、即買いした方が良いと思うのですね。

2013年7月13日土曜日

まず、楽しいコトを見つけよう(「天職」秋元康 | 鈴木おさむ)

何か新しいことを考えて、形にすること。この機能については、テーマとしては色々あるわけだけど、華やかな世界でトップランナーとして活躍する秋元康と鈴木おさむによる対談は非常に興味深い。

ポイントとしてあるのは、好奇心、の部分。自分が面白いと思うことを最も大事にしている。面白いと思う情報を取りに行くし、面白いと思うことを考え、形にしていく、例えば、何かが先にスケジューリングされていたとしても、面白い、を大事にして、スケジュールを変えたりしてでも、優先する。

秋元康の本を読んでいると、運の話が出てくる。最終的には、運、ですよ、と。そして、運を掴むための準備の話とかもあったりするのだけど、その前提として、面白い、と思えることの延長線上にあるかどうか、が大事なのかなと思うわけです。でないと、いつ運が目の前を通るかわからない中で、膨大な準備なんてできない。いや、恐らく、その前提条件が備わっている時には、準備、とすら思っていないのかもしれない。それくらい、面白い、と思えるかどうかは大事なんだと思う。

とある局面でとある方々に、仕事をする喜びとは何か?なぜ仕事をするか?という話をしたことがある。僕は、二つあるのかな、と思っている。一つは、やりがいがあること。もう一つは、やりたいことがあること。やりがいとは、周囲から期待があって、その期待に応え、期待にミートすること、そして、超えること。他方で、やりたいこととは、自分が仕事を通じて、社会をどう変えたいか、の核が自分の価値観と共鳴していること。

秋元康や鈴木おさむは、やりたい、と思えることをとても大事にして、コミットしているのだな、と読んでいて思ったわけですね。先の二つは、どちらも大事だと思うのだけど、まず後者があって、で、前者も備えている、もしくは、備わせる、というのがあるべき順番かな、と。

ということで、つらつらと好き勝手書いてみました。キーとなるセンテンスは抜粋してみました。前半が秋元康で、後半が鈴木おさむ。やはり、秋元康の方が、ディファレンスを取った考え方が一貫してますね。なか面白い本なので、一読の価値有りでございます。


秋元康

  • 「人間の幸せは何で決まるか?」「今が楽しいと思えるか?」それしかない。
  • 仕事でも自分からアプローチはしない。アイデアの種があっても、ことさらプレゼンしない
  • 人脈は、あとで気づけば人脈になっているだけ
  • 便りがないのは縁がない、なの
  • みんな、そのときの運の流れ、空気の流れよりも、先に決めたスケジュール通りに生きようとする
  • 自分が「おもしろそうだな」と思えるかどうかが一番
  • 一番重要なのは「好奇心」だけど、もう一つ挙げるならば「スピード」
  • 忙しくなるのがわかっていても、仕事を引き受ける理由
    • まずは好奇心
    • 小さな誘いや依頼を断りたくない
  • どうしたら放送作家になれる?って聞いてるやつはダメで、そこで何かを思いつくやつが放送作家なんだよ
  • 最終的には、やるか、やらないかしかない。やったやつが成功するんだよ
  • いいときでも悪い時でも、淡々とやっているうちに、運がくる
  • 仕事が終わって、飲みに行くか、女の子と遊ぶか、寝ちゃうか、そこで、さらに書けるかどうかの差。誰に頼まれているわけでもない中で
  • 誰もがやりたいことをやるだけの時間しかないと思う


鈴木おさむ

  • 今、世間の真ん中にあるものに近づくっていうよりかは、自分が思ったことにみんなに触れさせたい
  • 人に会うのって、自分の計算外のことが起きるってこと
  • やりたい仕事は待ってたら取られちゃう。だから、格好付けずに口に出して言う



適切な行動習慣の徹底(「とことんやれば、必ずできる」原田泳幸)

最近、部屋の模様替えをしたことで、本棚に本が整理されているという当たり前のことができるようになって、それに伴って、昔読んだ本を整理しているのですが、マクドナルドの原田泳幸氏の本が何冊かあり、付箋が貼られていた部分を中心に読み返した、というのが背景としてあります。

周知の通り、マクドナルドの前は、APPLEの日本法人の社長をしていたわけで、マーケティングの機能を軸として、経営の能力も高くて、結果を出すための徹底的にやり抜く、という部分が突出していることがわかります。

加えて、この本を読んでみると、やはり、根本としてある、成長志向と、そこからの行動原理・習慣にしっかりと落ちているというのがわかります。当然、そこができていないと、実態が伴わないので、当たり前と言えば当たり前で、その当たり前がちゃんとできているのがすごいことなのですよね。

以下、ちょっと気になった部分を抜粋しました。
  • 仕事でも趣味でも、会社も個人も全ての面で成長したい
  • 時間を消費に使うか、投資に使うかで、人生は大きく変わる。では、何を投資というか。それは、新しいプロセスに取組むこと。毎日の行動には同じことの繰り返しが沢山あるが、その中で違う結果を出す様に頑張ることが、時間に投資するということ
  • 仕事とは、与えられた作業を終わらせることではなく、与えられた時間の中で、与えられた目標を達成するということ
  • 戦略的思考とは、自分で素晴らしい戦略を考えるだけではなく、その戦略に周囲が賛同し、動いて初めて有効になるもの
  • 説明抜きでもわかるような絵がかけたときは、相手がわかりやすいだけではなく、自分の頭でも戦略が明快な形になっている
  • ひたすら自分の知識・技能を磨く姿勢を公私にわたって貫く。自分の能力が開発されることは間違いない
  • ビジネスに「謙虚」は通用しない
  • 成功体験の分析は常に心がける
  • 健康を維持するために一番大事なのは、自分の精神力・体力の限界を超えるまで頑張りすぎないこと


2013年7月7日日曜日

とても欲しい技術 (「記憶する技術」伊藤真)

弁護士試験の塾の伊藤塾の塾長による、記憶するための技術に関する本。
  • 記憶力は、一生、鍛えることができる
本を開いてみると、まず、こんなことが書かれている。ちなみに、一生、は赤字で。普通に考えると、記憶力は、年をとればとる程衰えそうなものだが、記憶力を鍛え続けることができる技術とは、どのようなものなのだろうか。


本文中から、ポイント抜粋。
  • 同じことを何度も飽きずに繰り返すことができるということ。当たり前のことだと思うかもしれないが、これこそが、記憶する技術の極意
    • 基礎学習のように同じことの繰り返しでも、毎回「意識のポイント」を変え、新たな発見をする。傍からみれば同じことを繰り返すように見えても、本人にとっては毎回が新鮮になる。これが、記憶する技術の核心
    • 理解して記憶しておくと、理解のしかたを憶えているので、次の理解に取組みやすい
    • 努力を続けた人は、ある時点から急カーブを描く様に、理解と記憶力が増す。だから、努力し続けることは大事
    • 記憶することは、「強く印象に残す」と言い換えられる。興味をもって、強く印象づけると、記憶できる
    • 抽象的なことを覚えようとするときであればるほど、自分の経験をいかにそれに結びつけ、経験記憶にしていくかが重要
  • 記憶する技術
    • もっとも大事なことは「復習」
      • それまでの全てをざっと復習すること
      • 常に全体の復習をすることで、それぞれがつながってくるし、記憶の定着にもなる
    • テキストを目で見て、集中して読みながら、音読することによって、目と耳の両方が刺激される
    • 記憶とは、出来事を印象づけて頭の中に保管し、それを引き出すこと。記憶力を伸ばしたかったら、「憶えて」「それを思い出す」訓練をすれば良い。そのために効果があるのが、「一日を振り返ること」
      • 「昼は何を食べたんだっけ」などを細部まで思い出してみると記憶の訓練になる
      • 仕事に関連づけて思い出せば、次の日の準備になる
    • 記憶力を減退させる一番の的は、ものぐさ
      • 整理が苦手な人は、記憶力も弱い
上記を意識しながら、自分の毎日の習慣に落とし込めば、記憶力を底上げすることが中長期的にできると思われる。

ちょっと脱線になるが、「記憶力」という一つのテーマについて、よくここまで書けるな、と思う程リッチな内容。しかも、学術的に、色々なところから情報をかき集めて統合した内容ではないのですよね。ほとんどが、伊藤真氏が自分でトライして検証した、帰納的な内容が詰まっているわけです。

結局、自分自身の記憶に関するクセであり、課題に気づいて、それに対して、解決するような施策を打たないといけないわけで。伊藤真氏は、如何に効率よく、記憶力を上げて、パフォーマンスを上げるか、をとても客観的に自分を分析して、行動であり習慣に落とし込んで行ったのだな、と気づかされる。

だから、先に、意識しながら、自分の毎日の習慣に落とし込めば、記憶力は上がる、と書いたが、実は正確ではなくて、自分が得意・不得意なやり方をちゃんと認識して、毎日継続できる様な行動習慣の項目リストに落とし込むことで、かなり記憶力があがるのではないか、と思うわけです。毎日頑張って、一生記憶力を高めて行きたいですね。

徹底的にやり抜いて結果を出すために (「101の言葉」 原田泳幸)


この本については、所謂テクニックや知識的なtipsも色々と詰まっているわけですが、結果を出した経営者が、結果を出すために徹底的にやり抜いたことであり、結果を出すか出さないかの境目に何をするべきか、ということがリアルに書かれていることが、大きな良いポイントかな、と思うわけですね。

読んだのは結構昔のことなのですが、その頃、私が、ポストイットを貼ったのはこんなセンテンスについて。
  • 通常、戦略とは、企業を戦略に導くために、「あれをやろう、これをやろう」と新たな施策を打ち出し続けることだが、「何をやらないか」を考えるのも企業戦略の重点施策の一つ
  • 不可能に挑戦してこそ、成長できる
  • 人生を生きる上でも、当たり前のことをやるのが一番難しい
  • 大切なことは、戦略を如何に素早く、効率的に実行するかであり、それは、「人の力」によるものでしかない。それが、戦略の原点
  • 経営者の仕事とは、一瞬のひらめきを検証して、仕組みをつくり、人を説得して動かすこと
  • とにかく自分の発想や考えは、絵に描いてみることが大切

幾つかについては、自分自身が大事にしていて実践していることであり、幾つかはとても難しいことでもあり、実践するために頭を使っていることもあり、とても共感したことでもあるわけですね。経営者の立場、または、リーダーの立場として、事業や会社を引っ張っていっている人や、最前線で自分事として困難な課題を解決しようとしている人にとって、この本は励みになるのかな、と思います。

2013年6月11日火曜日

目の前の人を喜ばすコトにこだわる (「考えないヒント」小山薫堂)

人を心を動かして、行動を引き起こして、その人の人生を変えることができたら。そんなことを仕事にすることができたらいいなと思う。しかし、事業を通じて、より沢山の人に対して、とか考えてみると、多大なリソースを駆使するために、色々と難しい検討をしながら・・・とややこしくなっていって、手の届かない何かを掴もうとしているのかもしれない、とか少し遠くに目をやったりすることもないことはない。

しかし、実は、そんなに難しいことではないのかもしれない。目の前の人を喜ばすこと、その連続であったり、そこが基点となることで、沢山の人を喜ばすことができるかもしれない。そんなシンプルなことを大事にすることの大切さ。そんなことを考えさせられた本、なのかもしれない。



もう少し具体的に書いてみると。
  • 自分の身体をアイデア創出体質にすることが大切。何かを見ては、オレだったらこうするのに、という「勝手にテコ入れ」してみることを習慣とすることが重要。そして、自分ならこうする、というアティチュードが根本的な部分
  • 関係するが、日常をいかに面白くするかに力を入れる。そこにアイデアであり、時間をかけていく。非常にシンプルな動機付けなのだけど、理にかなっているかな、と
  • 面白いのは、面白くするために取組む対象が、別に営利目的というわけではなく、全然つまらない、お金にもならないことにも手を抜かずに、取組んでいく、という点。しかし、取組んだ一つひとつのコトが偶然的に大きな機会に結びつくこともある
  • 観察するコトや、人と話すコトが大事。アイデアの種はそこら中に転がっている。個人的には観察するコトや話すコトの前提として、感じるコト、気づくコトが大事だと思う。でないと、何も残らないので
小山薫堂氏のコトが気になり出したのは、こないだエントリーしたこちらの番組を見てから。料理の鉄人等のヒット番組やアカデミー賞等をとっていて、とても凄いのに、なんだか自然体で、好奇心やこだわりが人一倍ある感じなのだが、その様がおかしくって。で、その対談相手の佐藤可士和と違いすぎていて面白かった。きっと僕は、佐藤可士和系の人なので、違うアプローチをする人に興味がわいたのですね。

でも、実は、アイデアを出すという根本については、佐藤可士和も小山薫堂も変わらないのかな、とも思う。最も根本的には、先にも書いた様に、人やモノを観察すること、そして、人が対象だった場合は話すこと、その結果、アイデアの種に気づくことが大事。という部分があるのかな、と思う。

2013年6月8日土曜日

仕事の意味は、自分で見つけないといけない (「ユニクロ思考術」柳内 正 監修)

ユニクロが好きだ。大学の頃は、キャンパスの対面に店舗があって、研究室のみんながフリース買ったりして。すげー流行ってたからね。同じ研究室のオサレさんが、ユニクロの服をうまくコーディネートするのな。パタゴニアのショッキングイエローのジャケットに、ユニクロのカーゴパンツ合わせる?あー、そのメガネとカーゴパンツの丈がキーだよね、みたいな。彼には影響をうけて、ユニクロをうまく着こなす、というのには今でも課題の一つですよ。って、なんのこっちゃ。

そんな観点もあるのだが、会社がいいよね、っていう。大学の経営学の授業で、ソニーの盛田昭夫がニューヨークに行って、アメリカ進出のために苦労しながら攻略し、世界に認られていった話を聞いて憧れたものだった。なんてエキサイティングなんだ、と。しかし、ユニクロを持つファーストリテイリングは、「今」、そんなエキサイティングな挑戦をしている会社なわけなのだ。採用のHPに行くと、こんなコピーが出てくる。「世界企業に入るか、世界企業を作るか。」

勢いのある企業には、優秀な人材が集まっていく。この本では、佐藤可士和氏や片山正通氏などの社外から、堂前宣夫氏や勝部健太郎氏などの社内の人材の仕事感や仕事術などが書かれている。ファーストリテイリングに関連する飛びきりのプロフェッショナル人材なのだから、こだわりや強みのエッジがかなり尖っているという印象を受けるし、ユニクロすごいや、不況しらずだわ、ということがわかる。



「終わりに」の柳井正氏のコメントがよかった。過去に、松下幸之助や盛田昭夫など名経営者はいたが、現在活躍する経営者の中では、彼は特別素晴らしいと思わされる。ブログで引用するなんてナンセンスだと思うのであまりしないが、良かったので、少し長いけど、引用(一部中略)してみた。若い人は特に読んでみてみて欲しいところ。どんな優秀な経営者も迷って、それを乗り越えてきていたりするということ。目の前の課題にガチで向き合って、自分で答えを見つけていかないといけないのだ。

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サラリーマンになるなんて、意味がないと思っていた。卒業後もぶらぶらしていると、父親から「ジャスコに行け」と言われて、何の目標も持たずに就職した。当然、仕事に対するモチベーションなどなく、目の前の作業は作業でしかなかった。「仕事とは何か」など考えることもなく、わずか9カ月で辞めた。山口県宇部に戻り、家業の洋服屋を継ぐことになってから、俄かに仕事に対するモチベーションが高まった。洋服屋の仕事が向いていたというよりも、失敗すれば何もなくなるという状況にだったからだろう。これは、今だから思うことだが、ぼくは仕事に「向いている」「向いていない」はないと考えている。とにかく「それしかない」と思うこと。自分の一生の仕事と思えることを見つける、あるいは、そう思わざるを得ない状況に自分を追い込むことが重要なのだと思う。そして、それは早い方が勝ちだ。

仕事に意味はない。もっといえば、そもそも人生に意味はない、と考えることができる。しかし、人生の意味は、一人ひとりが仕事を通して発見し、作っていくものだと思う。悩まない人はいない。みんな自分だけが悩んでいると錯覚して、他の人は悩んでいないように見えてしまう。でも、全員が悩みながらも仕事をやっていると思わなくてはいけない。ぼくも昔はそうだったが、一人机の上で本を広げて考えていてもダメで、人と一緒に仕事をしながら体で感じていくことが重要だ。

2013年6月4日火曜日

ドラえもんから学ぶ絶妙な距離の想像力 (ドラえもん)


少し前の話。所謂知的な人と一緒に仕事をしていた時があって、論理的で構造的な思考を持っているのは勿論、科学も歴史も政治も何かもと言っても良いくらい広範で深い知識をもち、その知識を基にユニークで説得力のある意見を組み立て"続ける"人だったのですね。根本的に知的好奇心が強くて何でも理解し、得られた知識は丁寧に脳みそにストックされ、尚かつ、いつでも引き出しから出せる様な状況になっている様は、とても美しくて感動したりしたわけですね。また、話し方も整然としていて、・・・とまあ、彼の話はこの程度にしておきますが。

彼とは、過去1年3ヶ月程度の間、平日はほぼ一緒にいたのですが、先の通りの人なので、ランチの時ですら、油断できないトークが多かったわけです。クライアントも、around 40の脂ののった人ばかりで、技術系の人の割合も多かったせいか、ランチのときも、緩い話というよりかは、最新のテクノロジーの話をしていたわけです。

そんな最中、大学の学問の在り方から始まって、米の大学の研究費の大部分は国防費からでており、その資金力が日米の大学の研究の質であり、成果の違いに結びついているといいう話があったりした。で、その流れで、とある研究成果として、「ドラえもん」の「手」ができた、というトピックがでて、とても面白くて、記憶に残っている話。

ドラえもんの手は、球体なのだが、何でも掴むことが可能。考えてみればとても不思議な構造であり機能をしているのだが、アメリカの大学で、同様の機能を果たす手ができた、という。所謂手の部分は、通常球体で流体(確か)なのだが、モノに触れると、流体であるため変形し、モノを持った状態になる。その状態で相転移させることで、がっちりと「掴んだ」状態にできる。ということらしい。

そもそもは、地雷除去等の危険物を触る時に利用することを想定して開発されたわけだ(この点が、先の国防費の話と繋がったわけですね)が、「ドラえもん」の「手」に違いないよね。その研究結果を見て、ドラえもんの手にすぐに結び付けられた点も凄いことだし、そもそもその研究成果について、とある論文を見て、気づく点もすごいかな、とも思いますな。

しかし、ちょっと違う面から見てみると、「ドラえもん」の世界に出てくるコンテンツて、非常にクリエイティブで凄い、とも思わされるわけですね。科学技術力から絶妙な距離感の想像力、とでも言うのだろうか。そう考えたとき、逆説的に考えると、ドラえもんを読んでみると、そこに到達するための科学技術のヒントがあるかもしれない。そして、再度戻ってみると、ドラえもんを読むことが想像力への刺激的なコンセプトがあるないか、なんて思ったりしたのですよね、当時。企画屋は、ドラえもんを読もう!なのでございます。

2013年6月3日月曜日

「有言実行」なるか?(再) (HONDA)

HONDAという会社は、戦後、日本が復興し、世界第二位の経済大国になる過程で中心的な役割を果たし、地方の町工場から世界企業に成長したというJapanese Dreamを体現した会社の一つとして、日本人、特に、高齢の方にとって、強い印象が残っている。不可能を可能にするチャレンジ精神を有する会社として、今でも、この会社に期待する人は、多いと思う。そんな話を、こちらのエントリーにも書いた。

実は、今日電車から降りたら、こんな屋外広告が。思わず、立ち止まって読んでしまった。そして、写真をぱちり、と。

















それで、先の一年近く前のエントリーを思い出した次第です。技術を中心とした会社であるという自認がズレておらず、会社のコアコンピテンシーであり、進むべき方向性と広告の内容とがズレているわけではなくて、良いと思うのだけど、答えを出して下さい、に尽きますね。広告にある通り。言うだけではなく、形にしてほしい。HONDAなら。期待しているから、答えを見たいのです。HONDAの四輪車を出して50周年だからこの広告ができた、のではなく、答えがもうすぐ出るので、この広告を出した、ということを期待します。

2013年6月2日日曜日

自分流を突き詰める (「達人達」NHK Eテレ)

NHKのEテレで、「達人達」という番組がある。一言で言えば、一対一の対談番組なわけなのだけど、これがなかなか面白い。

例えば、クリエイティブディレクターの佐藤可士和と、放送作家・脚本家の小山薫堂の回。二人は、年齢が同じであり、新しい何かを企画して、大衆の心を動かし、行動を動かすことを考えるトップランナーであるわけだが、そのアプローチは全く異なる。

佐藤可士和は、超合理的なクリエイティブアプローチ。クライアントとのヒアリングをも基に、コミュニケーションの本質を探り出し、その本質を基点にデザインに落とし込み、マスプロモーションで、大衆を動かしていく。



他方で、小山薫堂は、化学反応を大事にする。何かと何かを合わせることで起きる面白い何かを突破口に、創り出しているように思う。その観察であり洞察は丁寧で巧み。継続的にヒットする企画を生み出すトップランナーの一面を垣間みれるわけである。



互いの仕事場に行き、対談をするのであるが、佐藤可士和の職場が、無駄なモノが全くない美しいまでに整理された合理的な仕事場なのに対して、小山薫堂の職場には、一見無駄なものが多いのであるが、仕事時間にアクセントを加え、通常とは違う流れを引き起こす仕掛けがされた仕事場になっていて、その違いは歴然で非常に面白い。

二人とも、新しい何かを創り、人の心を動かし、行動を動かすことを目指し、実現しているのだが、全くそのアプローチが異なる点にとても面白さがある。

佐藤可士和と小山薫堂の回は一例なわけだが、毎回、様々な業界で活躍するトップランナーが、対談することで浮き彫りになる、各者が仕事で大事にしていること、行動規範であり原理のようなものが、全く異なる点が面白かったりするのですね。成功のアプローチは多様であり、正解はない。自分流を突き詰めていくことが実は結構大事なのかもしれない、とか思わされるわけですね。

結構、この番組はオススメです。

自分"だけ"のプロダクト (土屋鞄製作所)

5年くらい前、かわいがっていた後輩が土屋鞄製作所の新書のブックカバーをプレゼントしてくれた。当時、ブックカバーには全く興味がなかったが、"プレゼント"という偶然のモノとの出会いを生んでくれる出来事を通じて、土屋鞄の上質な革製品のブックカバーに心動かされたわけなのである。

そこから、何かの小物を買う時には、革製品であり、土屋鞄が一つの選択肢になっていて、パスポートだけでなく旅行小物がはいるパスポートケース等も買ったりしていた。

革製品の何が良いか?というと、時間が経過する毎に、質感が変わり、馴染んできて、自分"だけ"のプロダクトになっていくのである。時間をかけて少しずつ変わっていくので、時間がかかった分愛着が湧いてくるわけですね。

最近、買ったのがペンケース。ペンの出し入れの時間がもったいないなという効率性の観点からペンペースは長期間使っていなかった。でも、気に入っている万年筆とかボールペンが、むき出しのままでもったいない、というか、大事にしたい、という感情もあるわけで。そういうモノのためにも、ペンケースがあるといいかな、と思った次第なわけです。












写真がこちら↑なのですが、なかなかいいですね。これを使い込んでいくことで、どんな風に変わっていくか。今から楽しみです。